戸井研究室の研究設備は、半無響室・無響室Ⅰ・無響室Ⅱ・ドライビング・シミュレータ・防音室・解析室があります。
各室の特徴を有効利用し、実験・計測・解析などを行っています。
半無響室
国内の大学では最大規模の半無響室で、床には三枚の大型定盤を敷設しています。自動車、自動二輪、大型機械、船舶などの実物を設置することができ、自動車の車体振動解析実験や車室内音場制御実験、動力発生・伝達機械ならびに工作機械の振動・騒音実験などに利用しています。
無響室Ⅰ
壁面に音を吸収する吸音材を敷設し、反射を限りなく少なくした音が響かない部屋を『無響室』と呼びます。この無響室は、床面にも吸音材を設置してあるのが特徴で、音の純粋な特徴や全方位への拡がりを、音響計測器および人の耳で確認することができます。そのため、より精密な計測を必要とする場合だけでなく、自動車車室内や住宅室内を模擬して、複数のスピーカを用いた音場制御実験などに利用しています。
無響室Ⅱ
床面に重量物を設置できる無響室で、冷蔵庫や空調機器などの家電製品や、複写機などの精密機器から発する作動音が測定できます。また、楽器の演奏音やハイレゾリューション・オーディオによる再生音など、繊細な音の違いを聞き分ける事ができることから、さまざまな評価実験に利用しています。戸井研究室では、脳血流計、心電計、筋電計などの生体計測機器も所有しており、生理および心理反応を調べて、音や振動に、光、温度、湿度等を組み合わせた複合刺激が、空間の快適性、あるいは入眠・覚醒へ及ぼす影響の評価などに利用しています。
ドライビング・シミュレータ
実験室内で、あたかもモビリティ内に居て運転しているような体験を可能にする設備です。走行時の視界、計器情報、操作感、音、振動などを、さまざまな条件の下で繰り返し再現できます。戸井研究室はそれぞれ特徴がある最新のシミュレータを複数所有し、自動車運転時の操作性、快適性、注意反応性に対する音・振動の影響評価などに利用しています。
EV車内サウンドデザイン検討実験の動画
解析室
コンピュータ上で機械や部品のモデルを設計し(CAD)、そのモデルについて、数値シミュレーションソフトウェア用いて振動や音響の状態を解析します。また、振動や音響の実験データをコンピュータに取り込み、再度の設計を繰り返して品質や感性の観点より価値を高めます(CAE)。さらに、コンピュータを用いて設計した道路上を自動車で走行し、車両の挙動や走行音をデザインします。
実験・計測・解析などに使用しているハードウェア&ソフトウェアは、次のとおりです。
最新のソフトウエアを保有し、データ互換を利用して、共同研究を効率的に進めています。
今年度、戸井研究室で研究を進めているメンバーは、次のとおりです。
| 教授 | |
| 共同研究員/ 研究補助 |
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| 博士後期課程 |
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| 博士前期課程 |
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| 学部生 |
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